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惚れて通えば千里も一里

瑞山いつきの公式ブログです。

 

マギの魔法使い 若獅子は片恋中!(ややネタバレ) 

マギの魔法使い  若獅子は片恋中!マギの魔法使い 若獅子は片恋中!
(2008/12/27)
瑞山 いつき

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「女の子一人に対し、いい男がたくさんいれば逆ハー」とか、「LoveじゃなくてLikeでも、周囲の男の子達が女の子を想っていれば逆ハー」だとか言う人もおりますが、個人的には「三人以上の殿方に男女としての恋愛感情を持たれたら逆ハー」です。

Love必須!Likeは逆ハーに入りません!てなわけで、この巻は作者的に逆ハー編です。

「逆ハーってこうだよね?」とかメールでやりとりしていた同業者の友人にも上記の意見で同意をいただきました。機会があったら他の友人達にも聞いてみたいです。ちなみにその方には「わたしとしてはマギの4巻から逆ハーですよ」とか言われました。冷静に考えるとそんな感じもしますが、気分的にあっちは恋愛編で、こっちが逆ハー編なんですよ。ええ、気分の問題です。そんなものです。




タイトル的にラグナが不憫ですが、内容もラグナが不憫なものとなりました(笑)作者的には「ようやくこの設定を物語の中で書けたー!」と、ほっとした巻でした。

遺跡である《箱船〈ノア〉》が以前このブログで語ったようにルーン文字からとっていないのは、これがわたしの中で一番しっくりする名前だったからです。わたしは物語の中の基礎設定を変えることがあまりないのですが、移動式遺跡の形状を想像したり、物語の中の歴史を想像したりしていた時に、「この遺跡を残した科学者達がつけそうな名前にしよう」と考えて、《箱船〈ノア〉》と命名しました。

詭弁を使うのなら、『移動式遺跡と普通の遺跡を区別して命名した』ですかね?実際、使い道が異なっていて、《箱船〈ノア〉》は他の遺跡と比べて新しい世界に妥協しているというか、多少現代の人間達にとって実用的になっています。




今回の物語の清涼剤は、初登場のチスティとマッド眼鏡なラドの科学者コンビとなりました。やつらがいると場が明るくなって助かりました(笑)チスティはラドの祖父であるペオースとは対照的な天才科学者として設定しました。

マギの世界だけにかかわらず、基本、わたしの中の科学者像は「ロマンチストな変人」です。

世間一般の常識を覆すような発想は、現実主義者にはできません。「世間の常識はこうなんだから無理よ」と諭されても、「でもできるかもしれないじゃん。やり方がわからないなら、考えればいいよ。考えたら確かめればいいよ」と、自分の道を突き進む勇気を持った人は、普通変人と呼ばれますよね?

実際、後世に名を残した偉人達は、生きている当時変人呼ばわりされた方が多いです。それでいいと思います。そんな人じゃないと、新しい常識は作れません。そんな理由で、本著の科学者たちは変人です。




カルロスと彼のハニーことミスラは、実はかなり年が離れています。カルロスはミスラにとって育ての父であり、血の繋がらない兄であり、剣術その他の師匠であり、初恋の君でした。たぶん、男女の関係になるまで、二人ともかなり葛藤があったと思います。一時期はお互いにお互いのことを諦めたりもして、それでもやっぱりお互いの「一番」が変わりそうになかったから、二人とも手を伸ばすことにしたのでしょう。

結婚した後も、カルロスに恋人はたくさんいますが、彼がハニーと呼ぶのはミスラだけです。たぶん一生ハニーと呼びます。でも本人が言っていたとおり、お互いに離れた位置にいなければ、カルロスは女遊びをしなくなるんだろうなと思います。……通りすがりの女性に声をかけるくらいはしそうだけど(笑)

ミスラサイドとしては、浮気されるのは嫌だけど、自分が粛々と夫の後について回るのも嫌。ミスラはミスラらしく生きたいし、カルロスはカルロスらしく生きてほしいというのがポリシーです。好きだから諦めるのではなく、好きだから受け入れている人。一歩間違えば『都合のいい女』ですが、カルロスがこの世で一番愛している女性だというのも嘘ではないので、それがわかっている限りミスラは幸せなんだろうと思います。




前回エメラルドを中心に自分の感情に振り回されていたメインメンバーたちは、今回自分以外の人間の感情に振り回されております(笑)

恋愛感情は一種類ではないし、一つの感情につき、一人の人間にしかその感情をむけることができないということは絶対にありません。恋愛は感情と理性があってこそ。でもなにもかも理屈どおりにいかないのが恋愛だと思っています。それを踏まえての逆ハー編となりました。

どうでもいいですが、『3 大好きの反対……の反対』を書きながら、エメラルドが部屋から出て行った後、自分の指に移ったエメラルドの口紅をウォレスがどうしたか考えると、にやけてしょうがなかったです(笑)

考えられるパターンとしては、

1)じっと自分の指を見つめたまま動けずにいると、「ウォレス、そろそろ行くぞ」と、ハルベルトが部屋に入ってくる。

2)しばらくじっと自分の指を見つめた後、思わず唇を寄せかけて……「ウォレス、着替えは終わったのか?」と、ハルベルトが部屋に入ってくる。

3)真っ赤になって、がしがしとシーツに指をこすりつけている時に、「ウォレス、準備はできたのか?」と、ハルベルトが部屋に入ってくる。

ですかね(笑)その後のハルベルトの対応は、たぶん見て見ぬふりをしてくれるものと思います。見られたウォレスが何事もなかったように対応するか、硬直するか、ひっそりとハルベルト苛めに走るかは、読者様の想像にお任せします(笑)




読者様的にはたぶん、ものすごくどうでもいいことだと思うのですが、さりげなく4巻の6章と5巻の3章のタイトルと内容が対になっております。本当は章の位置も合わせたかったんですが、展開的にこの位置にきてしまいました。こういうのは自力で気づくのが楽しくて、作者が自ら言うのは野暮だと存じておりますが……誰も指摘してくれなかったのが寂しかったものでつい。

こういう無駄な遊びが大好きです。

Category: ビーンズ文庫裏話

Tag: マギの魔法使い裏話 
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