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惚れて通えば千里も一里

瑞山いつきの公式ブログです。

 

『マギの魔法使い』のキャラクターその他について(ネタバレ注意) 

思いの外長くなったので別記事にして、時間が空いたら仕上げようと保存して……すいません。うっかり忘れかけておりました。

待っていた人はいるのだろうかと思いつつ、お待たせしました。人物編です。

こういうのは自分で気づくのが楽しいのだと思うので、細かいことは書いておりません(キリないし)

ざっくりした裏設定だけでも楽しめる方のみ、続きをご覧くださいませ。


キャラクターの初期設定に関しては、文庫の折り返しに書いたので割愛。ああでもハルベルトに関しては、髪型でも少しもめました。わたしの第一希望はスキンヘッドだったんですけれど、少女小説であることを考慮して第二希望のソフトモヒカンを口にして……粘ったあげく、第三希望現在の髪型となりました。

「傭兵はスキンヘッドかモヒカンでしょう?」と、真面目に思っていて、乙女事情を考慮してのソフトモヒカンだったんですけどね……。ちなみにどんな髪型であろうと、中身の設定はそのままです。エメラルドの初恋相手という設定もそのままですよ♪

もちろん初期設定のウォレスでも、最終的にエメラルドに選ばれる予定でした。

個人的には全員初期設定のまま『マギの魔法使い』を書いても、(わたしが)面白かったのではないかと思ってます(笑)



キャラクターと『オズの魔法使い』についてざくっと解説。

エメラルド
・キャラクターは『オズの魔法使い』のドロシーから。名前はどんな魔女よりもえらい魔法使いのオズが住むというエメラルドの都と、ドロシーに道を示し、幸運のキスをした北の魔女。
・ドロシーの銀の靴の代わりが、曾祖母の形見のペンダントです。
・性格はわりとそのままドロシーな気がします(笑)あちらも結構な現実主義者で、自分重視な少女ですから(少なくともわたしはそう読みました)

ウォレス
・キャラクターは『オズの魔法使い』のカカシから。自分が愚かだと思っている『オズの魔法使い』のカカシは、その実、知恵でドロシーたちを助ける賢いカカシでした。のちにオズの指名によりエメラルドの都の王様になります。
・ごめんなさい。性格は真逆というか、別物です。でも自分が愚かだと思っているところは一緒(マギ後半)

ラグナ
・キャラクターは『オズの魔法使い』のライオンから。臆病者の『オズの魔法使い』のライオンは、その実、勇気をもってドロシーたちを助ける強いライオンでした。彼は古い大きな森の王様になります。
・戦闘面でははじめから勇気があったラグナですが、エメラルドへの想いをつのらせていくたびに、彼はどんどん臆病者になっていきます

トト
・キャラクターは『オズの魔法使い』のトトから。はじめから最後までドロシーと行動を共にした『オズの魔法使い』のトトは、そのままドロシーと一緒に家に帰ります。
・強くて賢くて無駄吠えしない。長い、絹糸のような毛をした黒くて小さなわんこが『オズの魔法使い』のトトです。マギのトトもほぼそのままです。実はエメラルドから一番遠い立ち位置にいる彼ですが、ウォレスよりも先にトトはエメラルドと出会いました。どんな状況であっても、旅の間の彼はエメラルドと行動を共にしております。

ハルベルト
・キャラクターは『オズの魔法使い』のブリキのキコリから。錆びついて森の中で動けなくなっていた『オズの魔法使い』のキコリは、ドロシーたちとの出会いにより再び動けるようになります。自分には心がないから、オズに心をもらいたいと願うキコリは、その実、嬉しくて涙を流せる温かい心の持ち主でした。彼はウィンキー人の国の王様になります。
・長生きしすぎて、感情の起伏に乏しいというか、達観した、冷静な人物というイメージで書きました。オズのキコリと似ているか似ていないかは、読む方の主観に左右されるのではないかと思います。エメラルドに心を寄せられながらも、ハルベルトの心はエメラルドにありませんでした。

細かく言えば色々と共通点だったり、わざとはずしたところだったりもまだまだあるのですが、キリがないので簡単にざくっと書き抜いてみました。
オズの魔法使い (講談社文庫)オズの魔法使い (講談社文庫)
(1981/11)
ライマン・フランク・ボーム

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『オズの魔法使い』をこの世に生みだしたバーム氏(Lyman Frank Baum 訳者によって、バーム、ボームと呼び方がわかれます)「おそろしい出来事とか、もっともらしい教訓、お説教などを抜きにした楽しい童話」を目指して『オズの魔法使い』を書いたそうです。個人的に『青い鳥』のように、「幸せは身近にあるんだよ」的なことがテーマな物語だと思っていたので、それを知った時はかなりびっくりしました。それと同時に、その発想が面白いと思いました。

ちょっとその思想をなぞったものが書けないかな?と思ったのですが、未熟者ゆえテーマらしきものがないと物語が書けず、一巻からこっそりといくつか伏線を張ってしまいました。いつか頭の中をからっぽにして楽しめるような、わっと目まぐるしく展開する物語を書いてみたいです。



キャラクターのその後について、少し。

気が向けば小話で書きますが、いつになるかわからないのでぽつぽつと。

エメラルド
・ウォレスと遠距離恋愛しつつ、18歳の時にアシリア合衆国の白魔女教会より《幸運の宝石》の二つ名をもらって、一人前の白魔女と認められる。(ちなみに宝石のエメラルドの石言葉の一つが『幸運』です。魔女の二つ名は、すべて名前の語源に関係しています)
・叔母夫婦の妨害工作を味方につけて、20歳になるまでウォレスのプロポーズをはぐらかし続け、めでたくゴールイン。以降、ウォレスの住むスパーニャ王国に移り住み、荒れ地に住む魔女として、ひっそりと土地に根付き、どこぞの王様やら側近やらが挨拶にきたのきてないのの噂がきっかけとなり、『国の中枢人物すら相談に来る魔女』としてブレイク。実際にいい腕なので、一流と枕詞のつく白魔女になります。

ウォレス
・身から出た錆を精算するべく、地道にエメラルドとの愛を育み25歳でなんとか結婚。ブランド農業の実行はとうの昔に成功しているので、農夫としてのマイスタイルを貫きつつ農場主として一財産を築く。定期的にマギの科学者やチスティたちが合同研究しにきたり、教えを乞いにきたりしている。
・たまに荒れ地でも無毒の野菜を作る方法を習いに来る人間(一般人&研究者)をこき使いつつ嫁と喧嘩したり仲直りしたり、いちゃいちゃする生活を送り、養子は二人(男の子と女の子)、馬と牛と羊とヤギと鶏と、弟子たちとの生活は騒がしく、ふと気づいた時には荒れ地が小さな村のようになっています。

ラグナ
・失恋を忘れるために仕事に没頭して、エメラルドからの手紙を開封しないでそのままにしていたら、エメラルドの文通仲間のアムシャが「エメラルドが心配している」と会いに来る。エメラルドとアムシャが仲良くしていたのを覚えていたラグナが、忙しいことを言い訳によろしく伝えておいてくれと彼女に頼んだり、自分にきた手紙は読まずに、エメラルドは元気なのか確認したりしているうちに、なんとなく距離が縮まる。
・失恋した相手の友人に惚れたと自覚して以降は、ヘタレ街道を爆走(アムシャはラグナの失恋を知っています)。カルロスやマンスラに小突かれたりからかわれたり、ミスラやトトやハルベルトに諭されたり、止めとばかりにチスティに会いに来たウォレスの嫌味攻撃を受けてまた撃沈。アムシャの手紙から色々と察したエメラルドから伝言を受けていたウォレスは、素直になれて勇気も湧くおまじないの品をラグナに手渡す。後押し&脅迫&わけてもらった勇気と自信でアムシャに告白。めでたく両思い。
・婚姻とほぼ同時に亜人類〈ベアフット〉の不妊治療の被験者となったアムシャは見事懐妊。長男の出産の時はエメラルドはまだ見習い身分の白魔女だったので、叔母のシルヴィアの助手として出産のお手伝いをしました。その後、ラグナとアムシャは子だくさんな夫婦となります。

トト
・仕事街道を突っ走り、世間の荒波に呑まれて、泳いで、おぼれかけつつぐんぐん成長。エメラルドとウォレスの結婚式の後も身長は伸びて、最終的にハルベルトと並ぶくらいの長身になります。
・心も体も成長して、将来的にはカルロスの跡を継ぎ、すべての人類の発展に尽力する偉大な人物として名を残します。そこにいたるまでの道程は長いでしょうが、無事に彼が成長したことが、亜人類の未来が拓けた証拠です。
・仕事人間なので、なかなか皆に会いにいけないけれど、節目には会いに行きます。逆にむこうからきてくれた場合は、極力時間をつくることでしょう。

ハルベルト
・うっかりカルロスに利用価値を見いだされ、仕事を手伝わされるようになる。遺跡機器を材料に作られた《人工心臓》を普通の心臓に近いものに変えるため、数年かけて検査と実験(心臓の製作のため)を繰り返し、なんとか普通の人間に戻れました。
たぶん生涯独身。たまにふらりと墓参りしつつ一生傭兵か、もしくはそれに関わる仕事を続ける。仕事ついでとかで仲間の近くにきた時には、エメラルド夫婦やラグナ、トトに会いにいきます。伴侶がいない代わりに、お弟子さんや友人に恵まれた人生になることでしょう。



小話は思いだしたように書くのでしょうが、『マギの魔法使い』の裏話はこれにて終了とさせていただきます。ここまでおつきあいくださりまして、本当にありがとうございました。

Category: ビーンズ文庫裏話

Tag: マギの魔法使い裏話 
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