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惚れて通えば千里も一里

瑞山いつきの公式ブログです。

 

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あなたを膝の上に座らせてみたー【その2】 

ツイッターの診断メーカーで、『あなたを膝の上に座らせてみたー』なるものがありまして、フォロワーさんが自キャラでやっていたのが面白くて真似っこしたらば、ツボにはまりました(笑)

ツイッターで軽くツッコミは入れたのですが、もう少しエピソードを加えてみたくなったので、ブログへ移行。

◆シチュエーションなんて気にしない。

◆理由はいらない。ラブをくれ。

◆SSじゃなくて単なるエピソードだけど、それでもいいよ。


という心の広い方のみ続きをご覧くださいませ。

自著のメインカップルで書いておりますが、本編とは関係ございません。

以下、◆以降の色つきが診断メーカーの結果となっております。


エージェント・コード
◆ライザを膝の上に座らせてみたらいきなり首に抱きつかれた。少々驚いたが可愛かったので抱き返すと、嬉しいのか強く首を抱き締められた。…あれ?絞められている?もしかして●●れる?!

たまたま参加したパーティーで、天使と見まがうくらい可憐で危険そうなメイドを見つけたカルは、当然『騒ぎを起こされたくなかったら、ぼくにつきあってくださいね』と脅迫して、なにやらスパイ行為に勤しんでいるらしいライザを誰もいない図書室に引っ張りこんだ。

「わたしは今任務中なの!あなたと遊んでいる暇はないの!」

鋭くカルを睨むライザは、今日もとても可愛い。俗に『狼の目』と呼称される琥珀色の瞳が輝く様をもっと近くで見たくて、もっとカルに注目してほしくて、余裕のあるふりをして、これ見よがしにソファに腰を下ろした。

「ライザの仕事を邪魔するつもりはないですよ。詳細を聞かせてくれたら全面的に協力します。もちろん遊んでくれるのなら、それに越したことはありませんが」

「冗談」

「本気ですとも。あなたのためになら、ぼくは役に立ちますよ?ライザ」

自分が有能で多才な自覚はある。もちろんライザだってそれを知っているから、ああしてしかめっ面をしているのだ。カルはもうライザにかかわると決めてしまった。やっと再会できたのだから、逃がすつもりは毛頭ない。

「まあ、あなたがここのパーティー会場に現れた時点で、おおまかな内容はわかりますけどねぇ」

カルを無視して図書室から出ようか悩んでいたらしいライザは、のほほんとした口調で紡がれた言葉に反応して、ソファの前に回りこんだ。

「嘘でしょう?いくらカルでも──っ!」

言葉を途中で遮るのは不作法だが、幸運の女神を得るのに機を逃してはいけない。手の届く位置に愛しい少女がきたのなら、抱き寄せて膝に乗せるくらいはしておきたい。

「カル……あのね。何度も言うけど、わたしは仕事中なの」

ほんのりと頬を染めて、動揺を押し隠してこちらを睨むライザの額に素早く口づける。

「こっちも何度も言いますよ。手伝います。ずっと会いたかったんです。ライザの側にいるためなら、なんでもします」

心からのカルの言葉に、困ったように瞳を揺らしていたライザは、感極まったのか、ふいにカルの首に抱きついてきた。

「わたしも……会いたかった。ごめんね」

小さな声で、珍しく素直な言葉が聞けて、ぱっとカルの顔が輝いた。可愛い。

華奢な背中に腕を回せば、ますます強くライザに抱きしめられて、こんなに幸せでいいのかと感動したかったのだが……少々首が苦しい。

(あれ?)

嬉しくて抱きついているにしては、動脈を圧迫されている気がする。

もしかしてこれは愛の抱擁ではないのではないかと気づいた次の瞬間、カルの意識は闇に落ちた。



相棒とわたし
◆エッドを膝の上に座らせてみると、もじもじしだした。『恥ずかしいなら下りていいよ』と言うと、無言で首を横に振って抱きついてきた。かわいい。

自分たち以外誰もいない放課後の教室で、ふと会話が途切れた。

幼馴染みとしか思っていなかった時は、エッド相手に沈黙が苦だと思ったことはなかったが、最近少し関係が進んだエッドには……少し、戸惑う時がある。

言葉なんていらない気がするし、側にいればそれだけで胸の中が満たされる気がする。けれど、もう少し、もうちょっとだけ近しい位置にいたい気がして、ラッセは相棒を手招いた。

「なんだ?」

きょとんとした顔で、こちらの意図がつかめないらしいエッドが素直に近づいてくる。

「ん」

ぽんっと、自分の膝をたたいたラッセを、エッドは三秒ほど見つめ、赤面した。

「ええっ!?ど、どうしたんだいきなり!」

エッドの赤面が移ってラッセの頬も赤くなったが、ここで退くわけにはいかない。

「嫌か?」

首を傾げると、ますます赤くなったエッドが、無言で首を横に振った。

ゆっくりと、エッドの体重が、ラッセの膝にかかる。

「…………重く、ないか?」

「別に」

まだラッセの身長はエッドを越えていない。見下ろされる視線の角度と目の位置が、まったく気にならないと言えば嘘になるけれど、耳の先まで真っ赤になって、おろおろしているエッドを見上げるのは、結構楽しい。

「ええと……わたしは……いつまでこうしていればいいんだろう?」

困ったような顔でエッドに見下ろされて、ラッセは苦笑した。長いつきあいだ。エッドが嫌がっているわけではないのはわかる。これはたぶん──

「恥ずかしいなら下りていいぞ」

できればもう少しこうしていたかったけれど、エッドに負担をかけたくはなかった。だから、なるべく軽い口調を意識してそう告げたのに、エッドはあわてたように首を横に振り、その手をこちらに伸ばした。

ぎこちなく抱きつかれて、ラッセもまた、ぎこちなくエッドの背中に手を回す。

「もうちょっと、こうしていていいか?」

緊張にふるえるエッドが可愛くて、ラッセは小さく笑った。

「もちろん。いつまでも」



眠れない悪魔と鳥籠の歌姫
◆ニーナを膝の上に座らせてみたが、何の反応も示さない。つまらなかったので耳を触ったら変な声を出した。慌てて謝ろうとしたがその前に殴られた。ごめんなさい。

荒くれた男たちに食事を提供していたせいでそうなったのか、ニーナは働き者で世話好きである。それはいいのだが、朝はもう少しおとなしくてもいいのではないかとアルドは思う。

──「お布団干すから早く起きて」、「さっさと食べてよ。食器が片付かないじゃない」、「今日は仕事はいいの?」、「掃除するからそこをどいて」

(よりによってこの俺に言う台詞ではないですよね)

自慢以外の何物でもないが、アルドは美しい。仕事だってできるし、かつてはそれなりの将来が望める地位にあった。ニーナくらいの年頃の少女は、アルドを見てうっとりとため息をつくか、恥じらうように目をそらすべきで、間違っても口うるさい母親のごとき台詞を投げてくるものではない。

今もニーナは、食後のお茶を楽しんでいるアルドを置いて、掃除道具を手に玄関にむかおうとしている──どうやら、家の前を掃きにいくつもりらしい。

「アルド、そのお茶飲み終わったら、流しに入れ──っ!?」

ニーナの台詞をすべて聞きたくなくて、特に何も考えないまま彼女の腰を引き寄せれば、案の定、その口は閉ざされた。

乾いた音を立てて掃除用具が床に落ちて、少々力を入れすぎてしまったニーナの身体は、勢い余ってアルドの膝の上に着地する。

「ええと……」

薄緑色の瞳を丸くして、しばらく呆然としていたニーナは、膝の上に座った姿勢のままアルドを振り返った。

「何か用?」

あっという間に自分を取り戻したニーナは、赤面することもなく不思議そうに首を傾げてくる。

毎晩寄りそって眠っているから、もしかしたらニーナはアルドの美貌に慣れてしまったのかもしれないけれど、それにしたってもう少し動揺してもいいのではないかと言いかけて……呑みこむ。

──それではまるで、ニーナに男として見てもらいたいと、告白しているようなものではないか。

「何でもありません」

我ながら、もっと他の言い訳はないのかと思ったが、ニーナはゆっくりとまばたいて、「そう」とだけ呟いた。ニーナの目がアルドから離れ、膝から下りるべく身じろぐ。その拍子に長い金茶の髪が肩から流れ落ちて、すらりとしたうなじと、小さな耳朶が現れた。

(赤い)

薔薇の花びらのような赤に惹かれて、指先でするりとそれをなでた瞬間──

「ひゃあんっ!」

奇矯な声をあげてニーナが飛び跳ね、鞭のように髪をしならせながら、アルドを振り返った。

羞恥に潤んだ薄緑色の瞳は、普段より色が濃く見える。柔らかな頬は彼女の耳朶と同じ色に染まっていた。

(泣きますか?)

意図して泣かせるのならともかく、膝の上にのせてからの行動はほとんどアルドの無意識で、冷静に考えれば色々と不作法すぎる。さすがにこれは謝罪するべきかと思ったけれど、その前にニーナの手の平がアルドの大事な顔に打ちつけられた。

「人をからかうのもいい加減にしてよね!」

荒らげた声といい、泣きだす一歩手前な表情といい、かすかに震える両手といい、赤くなった耳に少し触れたにしては反応が過剰すぎる。

(ああなるほど。我慢していただけですか)

ギリギリで保っていた平静を、ほんのちょっと指先で触れられただけで崩壊させてしまった憤りが、アルドにぶつけられているらしい。

「謝って!」

「すいません」

ニーナの『命令』に従って謝罪は口にしたものの、機嫌良く微笑んでしまっては意味がない。その結果、ニーナの感情をますます逆なでしてしまったのだが、アルドの上機嫌は一日中続いた。

Category: 『もしも』話

Thread: ライトノベル

Janre: 小説・文学

Tag: エージェント・コード  相棒とわたし  眠れない悪魔と鳥籠の歌姫 
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