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惚れて通えば千里も一里

瑞山いつきの公式ブログです。

 

スカーレット・クロス 月の下に咲く花(ネタバレ注意) 

スカーレット・クロス 月の下に咲く花 (ビーンズ文庫)スカーレット・クロス 月の下に咲く花 (ビーンズ文庫)
(2006/07/29)
瑞山 いつき

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短編集です。さりげなく、すべての収録作品のタイトルに『月光』を意味する単語を使っています。(あとがきにも書きましたが、『月の下に咲く花』のみ脳内イメージでお願いします)



『月色の免罪符』
あとがきにも書きましたが、ギブの初恋の君、ジューディスはレオンよりも先にわたしの頭の中にいました。本編でどうやって彼女をからめよう?と、悩んでいた時に短編の話をいただいて、本編とは微妙に遠い位置での登場となりました。

ギブが師匠に師事して巨乳好きになる前に出会っているので、ジューディスとギブの性的嗜好は無関係です。ギブもジューディスと出会った当初は、自分自身に対する嫌悪感ゆえに、ジューディスへの想いを恋だとは認めていませんでした。

ジューディスへの想いをギブが認めたのは、師匠と出会い、今の自分を受け入れられるようになってからです。まあ、認めたといっても「あれが初恋だったんだなぁ」としみじみするくらいですが……成長しているようで成長していない男ですね(笑)

あとがきに加筆修正と書いていますが、実は元々文庫のほうの内容で書いていました。雑誌の規定ページに合わせて削ったんです。文庫化にあたって、削った部分を元に戻したはいいけれど、数年前の自分の文章にのたうちまわりながら細かい部分を修正しました。合い言葉は「成長している!成長しているぞぉわたし!」でした(笑)たぶん創作をしていらっしゃる方なら、無理やりポジティブになっているのがわかっていただけるかと思います。

『月影の墓標』

ツキシロとはちょっと年の近い、『同種族』の男の子であるルドルフがゲストです。三巻より先にこの短編を書かなければ、たぶんエルクは『ルドルフ』という名前でした。それくらいわたしの中では未熟者の名前です(名前だけいただいた児童書の猫は、未熟者の前に『かっこいい』がつきますが)

シリーズ当初のツキシロの恋は刷りこみにかなり近く、ギブもそれを承知しています。でもお互いにそこから一歩踏み出しかけている関係を書きたかったんです。(たしか)

加筆修正に関しては上記の『月色の免罪符』と以下同文です。



『月明かりの守護』

当時は、まさか短編で子供時代のギブたちを書くなんて思ってもいなかったので、エルクを書く時にニールの前身のイメージを入れなかったのですが、いざ短編を書いた時、一度捨てたキャラを復活させるのは気にくわなくて、名前も性格も趣味もすべて一から作り直しました。

いつかどこかで使うつもりなので、どんなキャラだったかは言いません。でもニールの前身の名前は『ゴンザレス=ソフィーリア=フォックス』でした……名は体を表しております(笑)

大剣使いだったギブが、その剣を捨てるお話ですね。すっごい久しぶりに剣戟が書けて嬉しかったのを覚えています。



『月彩の約束』

ギブの両親の出会い編です。

担当様にはこのユリアは一巻のプロローグのユリアと同一人物なのかと疑われましたが、一巻プロローグを読み返していただければ、ユリアがミフネヤを尻に敷いているのがわかっていただけるかと思います(笑)わたしははじめからあの性格設定でユリアを書いていました。

何巻かのあとがきで書きましたが、ギブの物事の考え方は師匠譲りで、性格はいいところも悪いところも両親からいただいております。

本当はもっとユリアの性格をひねくれたものにしようと思っていたのですが、ページ数の関係で話を短くした結果、最後の最後にかわいげのある性格になりました。文庫化にあたって改稿しようと思ったのですが、「これくらいのかわいげは残してくださいよ!むしろ必要です!」との担当様のお言葉により、こちらは文章や単語をいじくったくらいで、ほぼ雑誌のままです。



『月の下に咲く花』

デリラとラリーの過去編です。

あとがきにも書きましたが、はじめて雑誌短編のお仕事の依頼をいただいた時から、ずっと書きたかったお話です。

月夜の晩に、大きな狼が墓に花を一輪だけ供えるイメージがまず最初に浮かんで、そこから話を膨らませていきました。デリラの旦那の名前は、そのままサムソンから取りました。これまた聖書のイメージとはほど遠いキャラでしたが、獅子を素手で倒したサムソンは絶対にかなりマッチョだったと思うのですよ。聖書では馬鹿っぽい(私見です)男ですが、デリラに対する一途さにはかなり心打たれました。うちのサムとデリラは、わたしの中のサムソンとデリラの理想形です。

Category: ビーンズ文庫裏話

Tag: スカーレット・クロス裏話 
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